軟包装の材料の多くは、単体フィルムではなくラミネートです。一般的なパウチは2~4層を貼り合わせており、各層がそれぞれ一つの役割を担います。外層は印刷と腰の強さ(PET、BOPP、クラフト紙)、中間層はバリア性または強度(アルミ箔、VMPET、ナイロン)、内層はヒートシールと内容物への接触(PEまたはRCPP)を受け持ちます。各層の役割が分かれば、PET/AL/PEのような表記も簡単に読み解けるようになります。
パウチをラミネートする理由
鮮明に印刷でき、酸素と光を遮断し、突き刺しに耐え、さらにヒートシールもできる、という単一のフィルムはありません。ラミネートは、それぞれ一つの性能に優れたフィルムを組み合わせることで、この問題を解決します。また、印刷面の保護にもなります。ほとんどのパウチは外層フィルムの内側に裏刷りするため、インキは層の間に閉じ込められ、擦れることも、内容物に触れることもありません。
構成は外側から内側の順に表記します。PET/AL/PEは、外層がPETフィルム、中間がアルミ箔、内側がPEシーラントであることを意味します。
各層の役割
PET(ポリエステル)
最も一般的な外層です。PETは腰があり、熱と張力に対して安定しており、グラビア印刷の適性に非常に優れています。グロスとマットがあります。単体でのバリア性は中程度のため、保護性能が重要な場合は他の層と組み合わせます。
PE(ポリエチレン)
一般的な内層のシーラントです。PEは比較的低い温度で溶融して強固なヒートシールを形成し、強靭で柔軟、防湿性にも優れています。酸素バリア性は低い材料です。PEの厚みは袋の強度を左右する主な要素であるため、充填量が重い場合はPE層を厚くします。
AL(アルミ箔)
パウチで得られる最も高いバリア材です。アルミ箔は光を完全に遮断し、酸素、湿気、香りを実用上透過させません。不透明なためアルミ箔の面に窓を設けることはできず、電子レンジにも使用できません。強く屈曲させるとピンホールが生じることがあるため、必ずフィルムの間に挟んで使用します。代表例として、当社の純アルミ箔三方シール袋をご覧ください。
VMPET(アルミ蒸着PET)
真空中でごく薄いアルミニウム層を蒸着したPETフィルムです。鏡面のような銀色の外観と、通常のPETを大きく上回るバリア性を、純アルミ箔には及ばないものの、より低いコストで得られます。アルミ蒸着袋は、スナック、茶、粉末向けの中間的な選択肢として広く使われています。
NY(ナイロン、PAとも表記)
強度を担う層です。ナイロンは耐突き刺し性、耐屈曲性、耐落下性を高め、酸素バリア性も良好です。真空袋、液体用パウチ、冷凍食品袋、レトルトパウチ、鋭利または硬い製品の包装に使われます。
RCPP(レトルト用無延伸ポリプロピレン)
PEが軟化してしまうレトルト殺菌の温度にも耐えるシーラントです。レトルトパウチの内層に使われます。
クラフト紙
ナチュラルな見た目と手触り、そして腰の強さを目的に選ばれる外層です。紙そのものにはバリア性がほとんどなく、ヒートシールもできないため、必ずPEとラミネートし、バリア性が必要な場合はアルミ箔やアルミ蒸着フィルムとも貼り合わせます。クラフト紙への印刷は、フィルムに比べて発色が落ち着いたものになります。
一般的な軟包装材料と構成
| 構成 | 特長 | 代表的な用途 |
|---|---|---|
| PET/PE | 鮮明な印刷、安定したシール、基本的な防湿性。透明または窓付きにできる | スナック、キャンディ、回転の速い乾物、非食品 |
| PET/VMPET/PE | メタリックな外観。遮光性、酸素バリア性、防湿性が良好で、コストは中程度 | スナック、茶、粉末、ペット用おやつ |
| PET/AL/PE | 光、酸素、湿気、香りに対するハイバリア。不透明 | コーヒー、粉ミルク、ペットフード、光に弱い製品 |
| PET/NY/AL/RCPP | ハイバリアに加え、レトルト殺菌に対応する耐熱性と耐突き刺し性 | 調理済み食品、ソース、ウェットタイプのペットフード |
| クラフト紙/PE | ナチュラルな紙の外観と基本的な防湿性 | ベーカリー、茶、短期間で販売される乾燥食品 |
| クラフト紙/AL/PE | 外側は紙の外観、内側はハイバリア | コーヒー、茶、高級乾燥食品 |
| パールフィルム/PE | 白いパール調の表面、やわらかな光沢、不透明な面 | フェイスマスク、日用品、菓子 |
| ホログラムフィルム/PE | 光の当たり方で変化する虹色のレーザー効果 | 化粧品、ギフト、販促用パック |
BOPP、CPE、PO、PVC、POFなどの単体フィルム材料は、バリアパウチではなく、一般的なプラスチック袋、ヘッダー付き袋、シュリンクフィルムに使われます。ラミネート袋の全ラインアップはラミネート袋シリーズでご覧いただけます。
製品の要件から構成を選ぶ方法
湿気
サクサクしたスナック、粉末、乾燥食品は湿気を吸います。PEとBOPPはもともと水蒸気を通しにくいため、多くの乾物にはPET/PEで十分です。固まりやすい粉末やフリーズドライ食品は、通常、アルミ蒸着フィルムまたはアルミ箔に格上げします。
酸素
酸素が入ると、油脂は酸敗し、香りは薄れます。ナッツ、コーヒー、ペットフード、粉ミルクは、一般的に構成の中にVMPETまたはALが必要です。ナイロン層も効果があります。
光
光は酸化を早め、色を退色させます。アルミ箔は光を完全に遮断し、アルミ蒸着フィルムは大部分を遮断します。透明窓からは光が入るため、光に弱い製品では窓を小さくしてください。
突き刺しと落下
骨、パスタ、冷凍食品、真空包装、液体は、フィルムに負荷をかけます。ナイロン層を加え、PEシーラントを厚くしたうえで、実際の製品を実際の充填量で入れてテストしてください。
レトルトとボイル
パウチごと殺菌する製品には、PET/NY/AL/RCPPのようなレトルトパウチの構成、あるいは中身を見せたい場合はナイロンベースの透明ラミネートが必要です。構成を工程に合わせられるよう、処理温度と時間をサプライヤーにお伝えください。
見た目と手触り
グロスフィルムは鮮やかな発色を、マットフィルムは落ち着いた高級感のある表面をもたらします。アルミ蒸着フィルムやホログラムフィルムは目を引きます。クラフト紙はナチュラルで手づくりの印象を伝え、クラフト紙チャック付きスタンドパウチは、その外観に保護用のプラスチック内層ラミネートを組み合わせています。
リサイクルに関する注意点
サステナビリティに関する表示には注意が必要です。複数素材のラミネート、特にアルミ箔や紙をプラスチックに貼り合わせたものは、ほとんどの回収システムでは容易にリサイクルできず、表面をクラフト紙にしてもその点は変わりません。単一のポリマー系のみで構成するモノマテリアル構成はリサイクルしやすくなりますが、通常はバリア性、腰の強さ、耐熱性のいずれかをある程度犠牲にします。入手の可否と自社製品への適合性は、サプライヤーにご確認ください。
よくあるご質問
ALとVMPETの違いは何ですか。
ALはアルミ箔そのものの層です。VMPETは、顕微鏡レベルの薄いアルミニウム被膜を施したPETフィルムです。アルミ箔のほうがバリア性が高く、光を完全に遮断します。VMPETはコストが低く、屈曲に対してより強く、それでもほとんどの乾燥食品を十分に保護できます。
これらの材料は食品に接触しても安全ですか。
食品用パウチには食品接触用につくられたシーラント層を使用し、インキは層の間に閉じ込められています。販売先の市場に応じた証明書類をご請求ください。瑞雄包装では、FDA食品接触、RoHS、ハロゲンなどの第三者機関による試験報告書をご提供できます。
材料の提案を受けるには、サプライヤーに何を伝えればよいですか。
製品とその弱点、充填量、目標とする賞味期間、充填方法、保管・輸送条件、ご希望の外観をお伝えください。これらの情報があれば、構成を提案し、サンプルで確認できます。
瑞雄包装(Ruixiong Packaging)は、これらすべての構成の印刷、ラミネート、製袋を東莞の自社工場で一貫して行っています。お客様の製品に合わせた構成のご提案と見積をご希望の場合は、当社チームへお問い合わせください。