フラットボトム袋とスタンドパウチのどちらを選ぶかは、突き詰めれば形状と予算の問題です。スタンドパウチは表裏2面と底ガゼットで構成され、コストが低く、少量から中程度の充填量に適しています。フラットボトム袋は、これに両側のサイドガゼットと本当に平らな底面が加わるため、箱のように自立し、容量が大きく、5面に印刷できますが、単価は高くなります。以下では、それぞれが有利になる場面を解説します。
フラットボトム袋とスタンドパウチ:構造の違い
スタンドパウチ
チャック付きスタンドパウチは、前面、背面、そしてその間にシールされた折り込みの底ガゼットでできています。内容物を入れるとガゼットが開き、楕円形の底面になります。胴部は丸みのある底から平らな上部に向かって細くなるため、充填したスタンドパウチを横から見ると、しずくに少し似た形になります。
フラットボトム袋
フラットボトム袋は、前面、背面、両側のサイドガゼット、独立した長方形の底面の5面で構成されます。縦方向の4つの角のシールに、底面まわりの4つのシールが加わることから、八方シール袋、ボックスパウチ、角底袋とも呼ばれます。充填すると、上から下まで稜線のはっきりした直方体になります。
棚での見栄えとブランド表現のスペース
どちらの形状も棚に自立して買い物客のほうを向きますが、その見え方は異なります。
- 印刷できる面積:スタンドパウチは主要な面が2面で、これに加えて買い物客がほとんど目にしない底ガゼットがあります。フラットボトム袋は5面です。サイドガゼットは、原材料、抽出方法や給与方法の説明、ブランドストーリー、第二言語の表記に便利なスペースで、前面をすっきり保てます。
- 姿勢:フラットボトム袋は、中身が半分になってもまっすぐ四角い形を保ちます。スタンドパウチは満杯時には安定していますが、中身が減ると傾いたり、へたったりしやすく、特に大きいサイズで顕著です。
- 棚での並び:箱型の袋は隣同士が隙間なく並び、整った色の面をつくります。スタンドパウチは側面が曲線のため、陳列面の印象はやわらかくなります。
- 価値の印象:箱型の形状と張りのある稜線は高級感を与えるため、スペシャルティコーヒーや高価格帯のペットフードに適しています。
容量と輸送
同じ幅と高さであれば、フラットボトム袋のほうが明らかに多く入ります。サイドガゼットが底部だけでなく袋の高さ全体にわたって奥行きを加えるためです。逆に言えば、同じ充填量をより低い、またはより幅の狭いフラットボトム袋に収められるため、棚のフェイス数を増やせる場合があります。
スタンドパウチは小さいサイズでは非常に効率的で、容量の差はわずかであり、袋の価格の低さのほうが重要になります。充填量が増えるにつれてスタンドパウチの形状は安定を保ちにくくなり、フラットボトム袋や四方シール袋が主流になります。どちらの形状も平らな状態で納品されるため、運賃と保管の面はほぼ同等です。
コストを左右する要因
フラットボトム袋は通常、同じ容量・同じラミネート構成のスタンドパウチよりも高くなります。差の大きさはサイズと数量によって変わりますが、理由は共通しています。
- フィルム使用量が多い:5面と8つのシールにより、1袋あたりのラミネートフィルム使用量が増えます。
- 製袋が複雑:サイドガゼットと底面は通常、別々の原反として供給して胴部と接合するため、スタンドパウチに比べて機械速度が遅く、段取りも多くなります。
- 印刷レイアウト:サイドガゼットに独自のデザインを印刷する場合、グラビアのシリンダー(版)が追加で必要になることがあります。無地または単色のガゼットにすれば、この費用を抑えられます。
- チャックの種類:フラットボトム袋ではポケットジッパーやプルタブ式ジッパーを使うことが多く、標準的な押して閉じるチャックよりコストがかかります。
瑞雄包装(Ruixiong Packaging)は印刷、ラミネート、製袋を社内で行っているため、同じデザイン要件から両方の形状を並べて見積できます。お客様のサイズと数量における実際の差をご確認いただけます。生産工程は工場紹介ページでご紹介しています。
充填とシール
どちらも既製袋で、開いた上部から充填したのち、手作業または給袋式充填包装機でヒートシールします。
- フラットボトム袋は口の広い箱状に開くため、豆、ドライフード、グラノーラのスコップ充填やオーガー充填が容易です。
- スタンドパウチは開口部が狭く、内容物またはエアブローでガゼットを押し開く必要があります。粉末、スナック、液体に適しており、スパウトパウチのベースにもなります。
- 自動機をお使いの場合は、形状を切り替える前に、グリッパーと開口ステーションがサイドガゼット付きの袋に対応しているかをご確認ください。
項目別の比較
| 項目 | スタンドパウチ | フラットボトム袋 |
|---|---|---|
| 構造 | 前面、背面、底ガゼット | 前面、背面、両側のサイドガゼット、平らな底面 |
| 印刷できる面 | 主要な面は2面 | 5面 |
| 安定性 | 満杯時は良好。中身が減るとへたることがある | 非常に安定。充填量にかかわらず箱型を保つ |
| 同じ幅と高さでの容量 | 小さい | 大きい |
| 単価 | 低い | 高い |
| 充填 | 開口部が狭い。粉末、スナック、液体に適する | 箱状に広く開口。豆、ドライフード、グラノーラに適する |
| 代表的な製品 | スナック、ナッツ、ドライフルーツ、茶、粉末、おやつ、サンプルサイズ | コーヒー、ペットフード、米、シリアル、高級乾燥食品 |
それぞれの形状が有利な場面
スタンドパウチが適している場合
- 充填量が少量から中程度で、単価が最大の課題である場合
- フレーバーやSKUが多く、SKUあたりの包装費を低く抑える必要がある場合
- 内容物が液体やペーストで、スパウトが必要な場合
- 棚に立てるだけでなく、フックにも吊り下げて陳列する場合
フラットボトム袋が適している場合
- 高価格帯で販売する製品で、パッケージでもそれを示す必要がある場合
- 充填量が重い、またはかさばるもので、使い切るまで袋が自立している必要がある場合
- 法定表示、使用説明、複数言語の表記のために側面が必要な場合
- 棚のスペースが限られ、1フェイスあたりの内容量を増やしたい場合
材質は決め手にはなりません。どちらの形状も同じラミネート構成を使うためです。基本的な保護にはPET/PE、アルミ蒸着による中程度のバリアにはPET/VMPET/PE、ハイバリアにはPET/AL/PE、ナチュラルな外観にはクラフト紙ラミネートを使用します。たとえば、当社のチャック付きフラットボトム食品袋はペットフード向けにPET/AL/PEを採用しており、クラフト紙フラットボトム袋とクラフト紙チャック付きスタンドパウチは、どちらの形状でも同じ紙の風合いを実現できます。
よくあるご質問
フラットボトム袋は、ボックスパウチや八方シール袋と同じものですか。
はい。フラットボトム袋、ボックスパウチ、角底袋、八方シール袋は、いずれも同じ構造を指します。すなわち、両側のサイドガゼットと平らな長方形の底面を持つ袋です。
どちらの形状にも、チャック、バルブ、窓を付けられますか。
はい。チャック、ノッチ、ワンウェイバルブ(脱気バルブ)、透明窓は、どちらの形状にも追加できます。フラットボトム袋には、ポケットジッパーやティンタイ(ワイヤー留め具)も取り付けられます。
コーヒーにはどちらが適していますか。
どちらも使用できます。フラットボトム袋は、四角く自立して高級感があるため、小売用のコーヒー豆の袋として人気があります。スタンドパウチは、小容量パック、サンプル、単価を重視するブランドで一般的です。
形状を変更しても、既存のシリンダーを使い続けられますか。
通常はできません。各面の寸法とレイアウトが異なるため、デザインを新しい展開図(ダイライン)に合わせて調整し、新しいシリンダーを彫刻する必要があります。瑞雄包装ではお客様のシリンダーを保管していますので、形状が決まれば、リピート注文は迅速に進められます。
まだ決めかねている場合は、製品、充填量、目指す外観をお知らせください。両方の形状のサンプルを製作しますので、実際に充填して比較していただけます。ご提案と見積は瑞雄包装へお問い合わせください。